中期経営計画を策定し、運用すると、あなたの会社に、どのような変化が起こるのかをまとめました。
(1) 経営理念
私達も、経営理念など、単なる美辞麗句だと考えていた時代もありました。しかし、経営理念の目的の1つに、「社員やお客様の協力を得る」ということがあるということに気付いたのです。
もし、協力が得られる経営理念があるならば、ホームページも、会社案内も、パンフレットも、DMも、チラシも極めて作りやすくなります。つまり、営業を元気にすることができるのです。
(2) 経営環境・業界動向の分析
経営環境・業界動向は自社の将来に大きな影響を与えます。たとえば、少子高齢化はあなたの会社の売上を何%落とす(押し上げる)でしょうか? あなたの業界の競争は激化しないでしょうか、そしてそれは、あなたの会社にどのような影響を与えるでしょうか? あなたの地域に大手の参入はないでしょうか? 大手が進出してきたとき、顧客はどれほど奪われるでしょうか? このような経営環境・業界の動向がわからなければ、対策の打ちようがありません。
(3) 経営戦略の立案
経営戦略診断を行い、確かな戦略を立案できます。この経営戦略の診断・立案こそが中期経営計画の核心です。これにより、あなたは、自社の脅威を把握し、対策が打てるようになるのです。
(4) 新規事業計画
経営戦略の実行に対して、新規事業の立ち上げが求められることがあります。あなたが考えている新規事業は果たした成功するでしょうか? 成功させるために、どのような施策が必要でしょうか? 新規事業計画では、これらの対策を行ないます。
(5) 将来像の確認
経営戦略が実現したとき、あなたの会社は、どのような姿になっているでしょうか? これを商品・市場マトリクス、想定組織図、実行予算という形に整理し、今後の目標といたします。
(6) 実行プラン
経営戦略を実行プランに落とし込みます。プランには、市場(営業)構造改善計画、商品・サービス力改善計画、組織風土(企業文化)改善計画、経営陣・管理者・従業員の能力向上計画などがあります。
(7) 中期経営計画実施管理体制
中 期経営計画は策定しただけでは画餅にすぎません。中期経営計画を策定したままほおっておくと、会社は目標と異なる方向に動いたり、勢いがなくなったりし て、目標が達成できなくなってしまいます。そうならないように、目標が達成できるように中期経営計画を管理する必要があります。それも、事業(商品)管 理、生産管理、店舗管理、購買管理、営業管理、人事管理、財務管理という様々な管理手法を総動員して管理します。
経 営計画のない会社というものは、大海に浮かぶ小船のようなものです。羅針盤がないので、どこにいるのか、その位置さえわかりません。どちらの方向へ進んだ ら良いのかわかりません。何日漕いだら目的地へ到着できるのかもわかりません。結果、漂流し、風に煽られ、大波にのみこまれ、やがて海の藻屑と消える運命 にあります。
そうならないように、確かな経営計画のもとで、成長・発展を遂げていただくよう、ご祈念申し上げます。